2020年のはじめ、世界は新型コロナウイルス感染症のパンデミックに直面しました。イタリアはその中でも最初に最も深刻なロックダウンが実施された国のうちの1つでした。当時はマスクが入手困難になり、イタリアの友人に日本から久留米絣のマスクをプレゼントしました。それが、「久留米絣」との出会いでした。友人たちは久留米絣のマスクを「キモノマスク」と呼び、とても喜んでくれました。

それをきっかけに、久留米絣の歴史や特徴、使い心地、作り手の方の思いなどを知り、もっと多くの方に久留米絣を手に取ってもらえる機会を作れたらと思うようになりこのプロジェクト、Kimonissimoがスタートしました。Kimonissimoは、kimonoにイタリア語の最上級の「一番～」という意味の～issimoを合わせた造語です。

私の普段のお仕事は、日本とイタリア・日本と欧州のマーケットをつなぐビジネスのコンサルティングです。その傍らで、私が大好きな九州の伝統工芸久留米絣を色々な方に手に取っていただく機会になればと、イタリア人としての私の感覚で気に入った反物に出会ったときに商品を制作しています。

着物の着用機会が減った今、市場にある久留米絣を使った商品は、婦人服や民芸スタイルのものが一般的なのだそうです。商品数はあまり多くありませんが、久留米絣を使ったオフィスでのコーディネイトが楽しめる商品の企画により、今まで久留米絣を知らなかった方にも、その魅力を感じていただけるきっかけになればと思っています。

また、いつもこの取り組みを応援くださっている皆様に、心より感謝いたします。

ディサント株式会社

代表取締役　ディサント・ダニエレ